はい、こんにちは。
サブタイトル「全能なる支配者 ドン・ヴァウスリー」
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【前回までのあらすじ】
【ストーリー】
さにすとのユールモア実態調査はまだまだ続く。
次は2階の「樹幹の層」で聞き込み調査だ!
中2階を降りていくと、小部屋で泣いている少女を発見した。
これまた困ってそうだなぁ・・・・・・。
彼女は労役市民であり、ご主人に歌を歌い聞かせる歌い手である。
ただ、近頃喉の調子がおかしくてうまく歌うことができなくなってしまっているらしい。
トリストンのように、求められていることができなくなれば契約は解除。
そして引き取り手がいない場合は元首に判断を委ねられてしまう。
きっとトリストンの末路についても噂で聞いているだろう、その恐怖は彼女が一番理解しているからこそ、今のような状態になっているのか。
城外にある魔船街にいる「ソーリッチ」という薬師に喉を治すための方法を訪ねてきてほしいと言われた。
彼女の命が懸かっているので早急に対応して差し上げる。
ソーリッチさんに症状が書かれたメモを手渡す。
不運なことにもう取り返しのつかない状態まで症状は進行しており、治療したとて完全に元に戻ることはないと診断。
加えて、ソーリッチさんから悪い噂を聞く。
大勢が招かれるユールモアであるが、出て行く者は滅多にいない。
トリストンのように海に投げられる者も極僅か。
入ったが最後どこかに消えてしまう???
またひとつ謎が増えた。
全員が全員トリストンのように海に放り出されるわけじゃないのか。
やはりこの街には何かカラクリがある・・・・・・。
それは置いといて、彼女にどうやって事実を伝えるか・・・・・・。
うーん。事実を伝え彼女を監視して、事の顛末を辿るのも手か。
ひとまずしっかり事実を伝える。
嘘をつくと自分に跳ね返ってきそうなのでw
タイミング悪く彼女の御主人が部屋に入ってきた。
しかも話を聞いていたようで……。
お?理解のあるご主人様か。
ただ、少女はこれからどうなるんか。
ん?ん???
怪しい展開・・・・・・。
天に運ぶ?は?何言ってんだこの人。
罪喰いは罪のない人の魂を天にある楽園へ連れて行ってくれる?は!?
テスリーンはその罪喰いに襲われ、罪喰い化した。
反逆者だから、ということなのか。
ただ、外に出る者がいないという理由はこれで明らかになったな。
「天に運ぶ」が何を意味しているのかは分からないが・・・・・・。
聞き込み調査によって分かったことも多かったが、謎が深まったこともある。
アルフィノと共有して彼の解釈を聞いてみよう。
アルフィノはようやく下絵に入っている様子。
やっぱり肖像画描かせるとピカイチだな。
ただ、デブが映ってるから脚色したほうがいいんじゃない?w
夫妻が話し込んでいる内に情報共有を完了させた。
焦ったヌズさんが進捗確認をしてきた。
ほら、やっぱり。細く描いた方がいいんじゃない?
アルフィノが反論。
描き手として過剰な脚色はしたくないという気持ちは分かるけどさぁ。
火に油を注ぐアルフィノ君。
どうやってヌズさんの怒りを鎮めるかを考えていた時だった。
上の階から男性の激しい悲鳴が城内を包み込む。
それとほぼ同時に樹梢の層に道化師二人が現れ、何が起きたかを説明する。
街の秩序を乱す?ドンによる御裁き?
ヌズさんから了解を得れたので、その御裁きとやらを見に行くことにした。
執務室があるのは「樹葉の層」。クラウンリフトに乗って向かう。
なんだあのデブ。
あれが皆が慕う「ドン・ヴァウスリー」?
しかも周りには巨大な罪喰いがいる。
アム・アレーンであったクリブ型罪喰いよりも大型だ。
と、目線を下にやるとそこにはカイ・シルがいた。
思わずアルフィノは飛び出す。
カイ・シルはアルフィノに教えてもらった通り「敏腕商人」に扮してユールモアに入ることに成功した。
ただ、何の能力もないためすぐに見破られたということだな。
ヴァウスリーの言い分もわからなくはない。
与えることもできないのに与えてもらおうだなんておこがましい考えだ。
窓から海に飛び降りろと指示をしたが、かたくなに嫌がるので自分で自分の肉体を捧げろと命令したそうな。
それも腕に傷をつけるだけで弱音を吐いたことで、ヴァウスリーの怒りが絶頂を迎えたということだ。
うーん、アルフィノには悪いが、ヴァウスリーの言い分の方が正しい。
一人でもこういう秩序を乱す者が現れれば、そこに漬け込んだ悪知恵のある輩が繁殖しかねない。
忘れたか、アルフィノ。クリスタルブレイブの惨状を。
ただ全部ヴァウスリーが正しいというわけではない。
あまりにも傲慢すぎるところはあるとは思うよ。
絶対の正義とかは大抵間違ってるからさ。
あと、口調が気に入らないから正しいことを言っていてもいちいちイラっとするw
デブ。
ヴァウスリーが無礼を許すと歩み寄ってきたが、アルフィノは一蹴。
ちょっと言い過ぎな。
激おこプンプン丸のヴァウスリーから逃れるべく、城外へ走る。
走って逃げてきたものの、追手が来る気配はない。
外に出ようとするものを追わないとはこのことなのだろうか?
カイ・シルを過剰にかばったのは、自分に落ち度があったとアルフィノ。
嘘はいずれ見破られる。
その時に被害に遭うのはカイ・シルだということをわかっていたが、偽りの救いの手を引っ込めることができなかったんだな。
城内に戻ることはできないが、今回の調査でユールモアの実態が少しだけでもわかったことは吉報だ。
それにカイ・シルの御裁きの場で、アルフィノに賛同するものはおろか、ヴァウスリーの意見に陶酔していた市民たち。
大きな依存度を目の当たりにした。
クリスタリウムへ戻って水晶公と今後について相談することに決めた。
歓迎の門をくぐろうとしたとき、ドゥリアさんから呼び止められる。
ドゥリアさんはアルフィノの脚色のない下絵に感動した様子。
いままで雇っていた画家たちは軒並みドゥリアさんを美化して描いていたが、アルフィノはありのままの夫妻を描いた。
それが心に刺さったのだ。
ドゥリアさんから引き留められるが、もうユールモアに留まる必要がないため振り払う。
どうして問題を起こした使用人に対してここまで便宜を図ってくれるのだろうか。
それほどまでにアルフィノの絵が心に刺さったのか。
アム・アレーンでの調査、コルシア島ユールモアでの調査で得た情報を整理するために、クリスタリウムへ戻る。
果たして、この夫妻の肖像画に色が付くことはあるのだろうか。
第1章「闇の戦士⑪」へ続く。
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