「闇夜の誘い」
黒文字はゲーム内のストーリーテキストそのまま
青文字は地の文
緑文字はさにすとの感想

シェール
さにすとさん、少しいいですか?
ここのところアレクサンドリアで起きている問題について、ジオードが情報を整理しておきたいそうです。
僕たちオブリビオンだけで話してしまうと、正確性を欠く話もありそうなので・・・・・・よければ同席していただけませんか?
おう、任せとけ。
ジオード
悪いな、時間を取ってもらって。
この国が晒されている脅威について、改めて確認させくれ。
クルル
こちらとしても助かるわ。
先王の葬儀からここまで、いろいろなことがあったから・・・・・・。
シェール
ではまず、先のエレクトロープ機器の暴走事件についてです。
アレクサンドリア全域で、突如として機械兵が市民を襲いだし、ホバーカーゴなどの乗り物が制御不能となりました。
暴走は短時間で自ずと収まったものの・・・・・・死傷者は、相当数に上ってます。
ウクラマト
その後、暴走は落ち着いてるんだよな・・・・・・?
シェール
ええ、現在に至るまで、新たな被害報告はありません。
ただ・・・・・・。
グルージャ
事件が起きたとき、僕は武王としての権限で機械兵を止めようとした。
でも、命令が利かなかったんだ。
制御権が戻ったあと、とにかく機械兵の武装を解除させたけど・・・・・・いつまた上書きされちゃうかわからないよ。
ジオード
武王の権限なんて、ほとんど最上位だろうに。
それをまんまと上書いてみせた、一連の騒動の首謀者が・・・・・・
ウクラマト
・・・・・・カリュクス。
私と同じ、雷光大戦の時代に生きた人だよ。
彼はエレクトロープを活用した技術開発をしていて、そのための組織として「プリザベーション」を立ち上げたの。
当時の彼は、病によって余命わずかと言われていて・・・・・・きっと自身を永久人にすることで、この時代まで活動を続けてきたんだと思う。
ジオード
当初のうちは、雷属性の過多による麻痺症状の治療を試みたり、エバーキープの基幹システムを作ったりと、真っ当なことをしていたらしいな。
そんな奴が、どうして今、市民たちに危害を加える・・・・・・?
スフェーン
カリュクスの気持ちまではわからないけど・・・・・・彼は、今の人の在り方に、怒ってるみたいだった。
繁殖と死による種の最適化は、とっくに時代遅れだって・・・・・・肉体を捨て永久人として生きることが、進化なんだって言ってた。
クルル
実際、彼は先王の偽者・・・・・・シミュラントを使って、アレクサンドリアの人々に永久人化を持ち掛けたわ。
黒いレギュレーターに利用登録をした5000人を、確実に永久人にするそうだけれど・・・・・・
それはカリュクスの計画の通過点にすぎないわ。
彼は、あなたの持つ「世界を繋ぐ力」の鍵を狙ってる。
鏡像世界からエーテルを吸い上げて、永久人化の規模を拡大するつもりなのよ。
シェール
カリュクスを止めるには、奴の潜伏先を探し出すしかありません。
ですが、アンダーキープで見つけたターミナルを解析しても、痕跡すら残ってなくて・・・・・・。
すみませんが、もうしばらく調査の時間をください。
必ず突き止めてみせますので。
グルージャ
僕も手伝うよ・・・・・・!
ジオード
んじゃ、グルージャとシェールが気張ってるあいだ、俺は街を見回ってくるぜ。
新しい問題が起きていないかを確認しつつ、カリュクスに繋がりそうな情報がないか調べてみる。
おかげさまで、現状も整理できたことだしな!
もし都合がつくなら、あんたも手伝ってくれねえか?
また暴走が起きないとも限らないし、戦える仲間はいてくれるだけでありがたい。
おう、任せとけや!
クルル
私も一緒に行くわ!
ラハくんたちも今、警備中のオブリビオンと連携しながら、キープ内の別の階層を見回ってくれているそうなの。
だから私たちは、ソリューション・ナインから回ってみない?
お前もくんのかー。
嫌いなんだよな、この黄色いの。
ジオード
ああ、そうしよう。
恩に着るぜ、ふたりとも!
ウクラマト
アタシはガバメントの連中と会ってくるよ。
トライヨラへの移住希望者を安全に移送するためにも、勇連隊を派遣する許可が必要なんだ。
その会合にアルフィノとアリゼーも来てくれる予定だから、終わり次第、三人で周辺を見回っておくぜ!
スフェーン
あの・・・・・・!
私もさにすとたちの方を手伝ってもいいかな?
おう、こいこい。
街を見回って現状を知ることも大切だからな。
ジオード
手がかりを見つけるなら、人手は多い方がいい。
あんたの覚悟も理解してるつもりだ。
スフェーン
ありがとう、がんばるよ・・・・・・!
シェール
ジオード。
お前こそ、変に浮ついてヘマするなよ。
ジオード
へっ、次に戻ってきたとき、成果に驚くのはそっちの方だぜ。
そんときは、一杯奢れよ!
ん?
唐突な死亡フラグ?
よし、それじゃあネオンスタインを出たところで集合だ。
―シェール
見回りの方、よろしくお願いします。
ジオードは適当に使ってもらって構わないので。
ああ・・・・・・すみません、彼と話してると、つい昔の癖で、敬語を忘れてしまうときがあるんです。
気にしないでくださいね。
―グルージャ
・・・・・・僕も早く大人になりたいな。
そうすれば、もっとみんなを助けられるのに。
―ゲノルト
暴走したエレクトロープ機器はどうにか落ち着いたンで、メンバーの武器をメンテナンスしておいたぜ。
何事も備えあれば患いなしってなぁ!
なんとなく歯切れの悪さに嫌な予感がするんだけれど、まあ考えても仕方ない。
他の人よりも少しばかり気を引き締めて見回りを行うことにしよう。
―スフェーン
この国のみんなの笑顔を護る・・・・・・そのために、私にできることをするんだ。
―クルル
街の機能は、もうほとんど復旧しているみたい。
住民たちの心の方は、そう簡単にいかないでしょうけれど・・・・・・。
ジオードに話しかけるも、何やら上の空。
住民の会話に耳を傾けている様子で、こちらの声には気づかなかった。
ジオード
ああ、悪い・・・・・・!
見回り、始めるとしようぜ。
さにすと
みんな不安そうだ。
ジオード
・・・・・・そうだな、無理もない。
この国の連中は、先王の強い願いによって、長いあいだ死から遠ざけられてきた。
それとついに向き合わなきゃならなくなった矢先、あんな酷え暴走事件が起きてよ・・・・・・。
そりゃ、永久人になった方がいいって奴も出てくるよな。
スフェーン
・・・・・・うん。
私もね、そう考えること自体は、おかしいことでも、悪いことでもないと思うんだ。
許せないのは、カリュクスがみんなの命や心を踏みにじって、永久人になる路を「選ばせている」こと・・・・・・。
死との向き合い方も、どう乗り越えるかも、カリュクスが・・・・・・当人以外の誰かが、無理やり決めていいことじゃない。
私はアレクサンドリアに生きたひとりとして、この国の行く先を、そこに生きるみんなの手に返したいんだ。
ジオード
・・・・・・・・・・・・うまくやっていけると思うか?
俺たち、アレクサンドリアの民は。
浮ついてるというより不安が強いんだな、ジオード。
それをシェールに察されないために強がってるところが浮ついてる印象に見えた感じか?
スフェーン
そう信じさせてくれたのは、キミたちだよ。
400年先で目覚めたって、アレクサンドリアの紋章のもとで、笑って暮らしている人たちがいた・・・・・・驚いたし、戸惑いもしたけど、難しかったんだ。
ジオード
・・・・・・なるほどな。
よし、気合をいれて見回り開始だ!
何か吹っ切れた様子のジオードくん。
いつ戦闘になるともわからねえし、念のため、全員で固まって動くとするか。
クルル
あら、その必要はなさそうよ?
それはアンダーキープから持ち帰った魔道書かしら?
スフェーン
うん、私が幼い頃に両親から贈られたものなの。
・・・・・・護りたいものを護れるようになりなさいって。
家庭教師の先制に教わっていたから、それなりに魔法の心得はあるつもりだよ。
クルル
そういうことだから、全員で固まらないで、二手に分かれてもいいと思うわ。
手がかりを探すのにも、その方が効率的でしょうし!
実力も図り切れてないスフェーンと小粒のお前が機械兵に襲われても知らんで?
ジオード
あ、ああ・・・・・・そうだな・・・・・・?
んじゃ、そっちのふたりで、レクリエーションゾーンの西側を頼むぜ。
ここでも歯切れが悪いジオードくん。
ジオードくんが集団行動したがってたんじゃないか?
さにすとと俺は、東側だな。
クルル
了解よ、見回りが終わったら、トゥルービューの先の広場で落ち合いましょう。
そういうとクルルとスフェーンはレクリエーションゾーンの方へと向かって行った。
ジオード
よし、見回りを始めるか。
異変がないか確かめつつ、街の連中からも話を聞いてみよう。
特に、気落ちしている様子の奴や、はしゃいでいる様子の奴には、声をかけた方がよさそうだ。
・・・・・・何か新しい情報が掴めるといいが。
―ジオード
ははっ、あっちのふたりと組みたかったかもしれねえが、しばらくは俺で我慢してくれよな。
言っておくが、俺はあんたと組めて嬉しいんだぜ。
―「トゥルービュー」について話す。
ジオード
・・・・・・懐かしいな。
俺も昔、よくここで飲んでたんだぜ。
仕事があった手前、普段はそこそこで切り上げてたものの・・・・・・繁忙期が終わったときや、ナンパが失敗したときなんかは、ベロベロに酔いつぶれたもんだ。
中でも一番酷え酔い方だったのは、人生最悪だったはずの日に、何も思い出せなくなったときだな。
・・・・・・そのころはまだレギュレーターを着けてたんだよ。
シェールと最初に会ったのもその日だったか・・・・・・。
あいつは絶対忘れてるだろうがな。
過去を思い返して懐かしむ。
マジで死亡フラグじゃん?
深刻な様子の市民
ねえ、機械兵や乗り物は、もう安全なの?
この前みたいに暴走しない・・・・・・?
私、不安で不安で仕方なくて・・・・・・。
何かの拍子に死んじゃうんじゃないかって、そんなことばかり考えてるんだ。
こうなったら、永久人ってものになるために、何としてでも黒いレギュレーターを手に入れる・・・・・・!
ほかでもない、スフェーン様が勧めてくれたんだもん!
―深刻な様子の市民
でも、どうしたら手に入るんだろう・・・・・・。
利用登録を迷ってる人に交渉してみようかな。
落ち込んだ様子の市民
俺の話を聞いてくれるってのか・・・・・・?
ありがとな・・・・・・詮無い話ではあるんだが・・・・・・。
この間の暴走事件のとき、友達が死んだんだよ。
乗ってたエアスピナーが急に墜落したとかでさ・・・・・・。
あいつは少し変わり者で、昔からレギュレーターを着けていなかった。
・・・・・・最近では、そういう人も珍しくないだろうけどさ。
ともかく、あいつはいつか死ぬことを受け入れてて、俺だってそれを理解していたはずなのに・・・・・・やるせなくて、仕方がないんだ・・・・・・。
―落ち込んだ様子の市民
今までだったら、あいつの記憶が回収されて、存在ごと綺麗さっぱり忘れてたんだもんな・・・・・・。
それが良いことなのか残酷なのか、俺にはわからないよ。
晴れやかな表情の市民
何かいいことがあったのかって?
いや実は、先ほど黒いレギュレーターの利用登録をしたんだよ。
記憶だけの存在になることを尻込みしていたんだが、いざ登録を終えてみると、実に清々しい気分だ!
そうそう、利用登録をしたら、今の状況が表示されたよ。
上限は5000人だそうだが、もう3800番を超えてた。
君も永久人になることを迷っているなら、急いだ方がいい。
こんなこと言っちゃなんだが、奪い合いになるかもしれないよ。
ジオード
・・・・・・さにすと、ちょっといいか?
ここまで聞いた話で、何かが引っかかってるんだ。
バックルームで状況を整理したときには出なかった、耳慣れねえ情報があったような・・・・・・。
さにすと
まだ強い不安を抱えている人がいる。
ジオード
それも見過ごせない話ではある。
ただ、俺が引っかかったのは、何かもっと別の・・・・・・。
さにすと
黒いレギュレーターの争奪戦になりそう。
ジオード
登録者が3800人を超えてるってのは、確かに初耳だったな。
あとで報告を入れておくとして・・・・・・もうひとつ、聞き慣れない話がなかったか・・・・・・?
さにすと
被害者はレギュレーターを着けていなかった。
ジオード
そう、それだ・・・・・・!
少し前まで、ほとんどの住民がレギュレーターを着けていたから、そこを気にするって観点がなかった。
だが、魂資源の供給を絶たれてからは、外す奴も増えている・・・・・・。
なあ、先の暴走事件の被害者たちが、レギュレーターを着けていたかどうか、改めて調べてみないか?
ひとつ東の通りで、情報を募ってみようぜ。
酷い混乱の中ではあったが、少しくらいは、覚えてる奴がいるかもしれねえ。
―晴れやかな表情の市民
黒いレギュレーターを狙う奴も出てくるだろう。
手に入れたら、利用登録は早めに済ますことをお勧めするよ。
―ジオード
レギュレーターを外してるのなんて、俺たちオブリビオンを含めても、ごく少数だったんだけどな。
まさに時代が変わりつつあるってやつだ。
もしそうだとしたらレギュレーターを外してる人が常に狙われ続ける可能性があるわけか。
今騒動が起きていないのはレギュレーターを着けてない人が見つかってないからであって、機械兵たちはずーっと捜索を続けて排除活動をしているのかもしれないな。
そうとなったら、急がないと間に合わなくなるかもしれない。
とにかく事実がそうであるかを確かめるために東の通りで聞き込みを行ってみる。
―「ホバーカーゴ」について話す、
ジオード
俺、昔はホバーカーゴで荷物を届ける配達人だったんだぜ。
だから、この街の奴らの顔だとか名前だとか、結構覚えてる。
届いた荷物に大はしゃぎしてた子どもだとか、いつもニコニコしながら声をかけてくれた婆ちゃんだとかさ。
・・・・・・みんな無事でいてくれりゃいいが。
しんみりすな。
武装解除された機械兵
こんにちは、ご機嫌いかがですか?
何かお困りごとがありましたら、遠慮なくお申し付けください。
・・・・・・申し訳ございません。
先日の事件における被害状況は、ただいまガバメントが全容の把握に努めている最中です。
ジオード
範囲を絞って、レクリエーションゾーンの被害状況ならどうだ?
暫定的な数字くらい、出ているんじゃないか?
武装解除された機械兵
現時点で把握されている、当区画での被害者は、重軽傷87名、死亡19名・・・・・・。
うち死亡者のレギュレーター装着率は、0%となっております。
ビンゴじゃん。
―武装解除された機械兵
ご安心ください、私は市民の安全を守ることが使命、万が一他の機械兵が暴走した際には、阻止を試みます。
不安げな清掃人
暴走事件で亡くなった方が、レギュレーターを着けていたかどうか、ですか・・・・・・?
すみません、私は瓦礫なんかの跡片付けを担当しただけで、ご遺体は見ていないんです。
私が現場に到着したときには、すでに送迎係が運びだしてくれたあとだったのか、どなたのご遺体もなく・・・・・・。
辺りにはどういうわけか白い塵のようなものが散乱していて、清掃するときに苦心したことを覚えています。
私もずいぶん動転していたので、ほかにこれといったことは・・・・・・。
白い塵?
なんだろう。
ジオード
・・・・・・・・・・・・さにすと、情報収集はここで一旦切り上げて、クルルたちと合流しよう。
この嫌な予感をジオードも察した様子だった。
もしかしたら俺たちは、想定以上の「当たり」を引きかけてるかもしれねえ。
あいつらにも伝えて、さらに深く調べてみる方がよさそうだ。
落ち合う場所は、トゥルービューの先の広場だったな。
急いで向かおうぜ。
―不安げな清掃人
あちこちに死が潜んでいると思うと、怖くてたまりません・・・・・・。
でも生きるためには仕事をしないと・・・・・・。
―ジオード
トゥルービューの先の広場で、クルルたちと合流しよう。
・・・・・・ったく、こんなことでシェールに奢られても、ちっとも嬉しくねえよ。
急いで合流する。
―スフェーン
こっちも見回り完了したよ。
黒いレギュレーターを欲しがる人が、増えてる気がする・・・・・・。
クルル
つまり、あの事件で亡くなった方は、全員レギュレーターを外していたってこと・・・・・・!?
ジオード
まだ暫定的な数字、それもこの地区だけのものだ。
最終的な全容は必ずしも一致しないだろうが・・・・・・偶然で済む偏りでもねえ。
レギュレーターを着けていない奴が優先的に狙われていた、と考えて間違いないだろう。
まあそう考えるのが自然よな。
スフェーン
・・・・・・たしかに、私があのとき治療した人も、レギュレーターをしていなかった。
でも、どうして・・・・・・なぜ彼らが狙われてしまったの?
そこまではわからん。
クルル
「黒いレギュレーターを着けていない」というだけなら、永久人になる気がないのか、なりたいのに手に入らないのか、判断がつかないわよね。
でも「白いレギュレーターさえ着けていない」となったら・・・・・・?
彼らは、魂資源を用いて復活を果たすという、旧来のシステムと早々に決別することができた人たち。
言い換えれば・・・・・・大なり小なり、死に向かって生きていくことを、呑みこめた人たちなのではないかしら。
スフェーン
そういう人が永久人になりたがる可能性は、きっと、低い・・・・・・。
カリュクスは、自分の計画に乗らなさそうな人たちを、恐怖を煽るための犠牲者に選んだんだ・・・・・・。
畜生じゃないかw
ジオード
・・・・・・だからって殺す必要なんてねえだろうが!
もともと国中が不安に揺れてたんだ。
そこまでしなくなって、5000人の希望者なんて集められるだろ!
クルル
そうよね・・・・・・。
計画の先を見据えて、より強い恐怖を植えつけたかったのか・・・・・・ほかに何か、命を奪うべき理由があったのか・・・・・・。
さにすと
現場には白い塵が散乱していた・・・・・・
これはどういうことなんだろうな。
ジオード
さっきの清掃人の話だな。
遺体が見当たらなくて、塵だけが残ってたっていう・・・・・・。
スフェーン
えっ・・・・・・?
それと似たような話なら、ほかのところでも聞いたよ。
私たちで、機械兵に襲われかけたエレンヴィルを助けに、アウトスカーツへ行ったとき、再会した送迎係のマラカイトが言ってたよね。
マラカイト
肝心のご遺体が消えていたんです。
私が見たのは、襲撃現場に積もった塵だけ・・・・・・。
それも風に吹かれて、散ってしまいました。
住民たちに話しを聞いてみても、誰ひとりとして、ご遺体の行方を知らなくて・・・・・・。
あー、なんか言うてたな。
そんときはまったく気にならんかったんやなぁ。
スフェーン
ご遺体が見当たら鳴ったってだけならともかく、白い塵があったところまで同じなら、偶然とは思えないよ。
その塵の正体が、殺戮まで行動を強めてる要因になりうるんかな。
クルル
なら次は、ほかにも塵が残されていた現場がなかったか、そして塵の正体について、みんなで調べてみましょう。
それを追っていけば、そのときそこで何があったのか・・・・・・カリュクスがどうして命まで奪うのか、見えてくるかもしれないわ。
方向性がまとまったところで、通信が入る。
まあいつもタイミングが良いこって。
グルージャ
大変だよ!
居住殻周辺の機械兵の制御権が乗っ取られたんだ・・・・・・もしかしたら、また暴走させられているかもしれない。
オブリビオンのみんなにも向かってもらってるんだけど、さにすとたちも行けそう・・・・・・!?
良くも悪くも現場が見れるかもしれない。
これはすぐに向かうべきだな。
ジオード
くそ、手がかりを掴んだ矢先に・・・・・・!
居住殻に急ごうぜ!
居住殻に向かうと、暴走した機械兵が次々に暴行を行っていた。
住民を見つけるや一直線に体をネジらせながら向かって行く。
居住殻の住人
ヒッ・・・・・・やめろ、来るな・・・・・・!
ジオード
・・・・・・止まれえッ!!
ジオードが銃を放ち何とか静止させた。
スフェーン
怪我はない?
ジオード
何があった!?
居住殻の住人
き、機械兵が突然家の中に入ってきて・・・・・・ちゃんとロックをかけてたのに・・・・・・!
どうにかここまで逃げてきたけど、その人が・・・・・・私を庇って・・・・・・。
目線の先には庇ったとされる人物が横たわっていた。
クルル
・・・・・・武器は持っていないみたい。
武装解除させたと言っていたものね。
それでも人を襲えと命令を受けた・・・・・・だから無理やり、自分の身体を使って・・・・・・。
ジオード
近くを見てくる・・・・・・こっちは任せた!
お、おい、離れるなって。
次オードは住居殻の外へと出て行った。
スフェーン
ほかにこの棟で、レギュレーターを着けていない人はいる?
居住殻の住人
ええと・・・・・・イサドラさんのところも、たしか最近・・・・・・。
クルル
ふたりはイサドラさんのところへ!
急いでイサドラのもとへと向かう。
イサドラさんの部屋ではワヤッケがなんとか機械兵を退けた様子。
スフェーン
ワヤッケ・・・・・・!
ワヤッケ
私はかすり傷なので・・・・・・。
それより、イサドラさんを・・・・・・!
部屋の奥へ行くとイサドラが血を流して倒れていた。
間に合わず・・・・・・か・・・・・・。
ミロス
お母さん・・・・・・!
しっかりしてよ、お母さん・・・・・・!
スフェーン
ッ・・・・・・イサドラ!?
スフェーンは必死にヒールを行う。
よかった、急所は外れてる・・・・・・。
ワヤッケ
ごめんなさい・・・・・・。
私はもっと、早く来ていれば・・・・・・!
僕たちがもっと早く気付いていれば・・・・・・もあるからな。
早さの問題じゃない。
行動に移したことが評価されるべきである。
スフェーン
安心して・・・・・・。
私が絶対に助けるからね。
スフェーンがミロスの不安な表情を汲み取る。
ミロスはその姿に、昔のスフェーンを重ね合わせた。
ミロス
うん・・・・・・ありがとう、フードのお姉ちゃん。
なんとか応急処置を終え、イサドラは一命を取り留めた。
ミロス
お母さん、ずっとこのままなの・・・・・・?
スフェーン
今は寝てるだけ・・・・・・しばらくしたら、きっと目を覚ますよ。
ミロス
よかった・・・・・・・・・・・・。
ありがとう・・・・・・。
お母さんの命を、繋いでくれて・・・・・・。
臭いセリフやなw
繋いでくれて・・・・・・はさすがに言わんやろw
ースフェーン
・・・・・・もう大丈夫よ。
間に合ってよかった・・・・・・本当に・・・・・・。
ーミロス
お母さんは、僕が動けないときも、ずっとそばにいてくれて、呼びかけてくれたんだ。
だから僕も、そうする・・・・・・!
ワヤッケ
あの・・・・・・こんなときに私まで治療していただいて、本当にすみません・・・・・・。
ほかにも駆けつけた仲間がいたはずなんですが・・・・・・ロビーの方で戦闘があったみたいで・・・・・・無事でしょうか・・・・・・。
スフェーン
っ・・・・・・もしかして、住民を庇って倒れていたのって・・・・・・。
あの庇ったって言ってた人・・・・・・。
組織に人やったんや・・・・・・。
ースフェーン
だめ、こういうときこそ落ち着かないと・・・・・・。
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