「拓け!上流域観光の道」
リープル
んっふっふ、聞いてさにすとさん、あなたやハヌハヌさんが頑張ってくれて、旅行公司は好調!
すでに大きな売り上げが出ているわ。
護衛体制を強化したおかげで魔物被害は1件も起きてないし、それどころか、お客さんから嬉しい感想も聞けたのよ。
冷静に対処する案内役さんたちが頼もしかったって!
ただその反面、いくつか課題も見えてきた。
一番大きいのが、観光の案内先についてね。
現状の案内先はコザマル・カの下流域だけなんだけど、せっかくなら上流域も観たいって意見も多いみたい。
そんなわけで!
実は私、マーブルにお願いして、モブリンさんたちに観光のお話を伝えてもらったのよ。
ちょうどこれから会合があるから、さにすとさんにも付き合ってほしいわ!
オック・ハヌの族長さん宅で合流しましょう、準備ができたら!
リープル
来たわね、さにすとさん。
会合は、この建物の2階で行う予定よ。
今回はアースンシャイアの長、レディロクさんもいらっしゃるの。
観光について、壺匠さんたちと話した結果を教えてくれるって。
連絡役を請け負ってくれたマーブルは、悪い感触じゃなさそうだって言ってたけど・・・・・・。
さすがにちょっと緊張するわね。
ザヌハリ
あらためて、レディロク殿、リープル殿・・・・・・そして、そして、さにすと殿まで!
ご足労いただき、ありがとうございます。
レディロク
フゴォ・・・・・・フゴォ・・・・・・ 旅行公司のお話に あなたもいるとは 思わなかった!
会えて嬉しい 久しぶり!
さてさて 行商さんから だいたい聞いた ウチの集落 観光したいという話 結論言うと 大歓迎 壺匠にも問題ない!
リープル
それは嬉しいわ、ありがとうございます!
でも、いいのですか?
壺匠の方が集中してお仕事をしているところにお客様が来ると、困らせてしまうのではと、少し心配だったんですが・・・・・・。
レディロク
ちゃんと尋ねた 壺匠 「お客が来るのは大丈夫?」 けれども意外と 歓迎ムード 外の人ともたまには話 刺激を得たいと言っていたー!
このあいだまでは ケガ人多く 世話人とても足りなかった 今はそこそこ状況改善 多くの客の案内 できるモブ!
匠の作品 その場で見せて 買ってもらえる 得もある!
もちろん邪魔にならぬよう 人の流れは管理する そこのところはお任せ与 お世話はモブたちお手のもの!
ザヌハリ
たしかに、たしかに、オック・ハヌでもお客人に葦細工が売れています。
売り上げは復興の元でにもなりますから、ありがたい限りですよ。
リープル
そう言ってもらえると嬉しいです。
商売で人を幸せにする、ペルペル族のひとりとして。
レディロク
とはいえ、気になる 移動の方法!
大階段は壊れたままで 復旧のめど たってない いったいどうする つもりモブ?
ザヌハリ
実はリープルさんと、いろいろ相談しましてね。
リープル
飛ばそうと思うんです、プヌティーを!!
さにすと
プヌティーを・・・・・・?
リープル
コザマル・カの上流域とトライヨラの間には、少ないながらもプヌティー船が行き来してるの。
でも直接は行けないのよね、下流域から上流域へは。
なぜなら、高い高い滝があるから。
船を使うなら、一度さらに下流に下ってから、上流千に通じるイフイカ・トゥムに入って、遡る必要がある。
ザヌハリ
しかし、しかし、実はあったのです、大階段の建築以後は使われなくなった、ハヌハヌ族の古き方法・・・・・・「おまじない」でプヌティーを飛翔させ、滝を越える手段が。
そしてそれには、元気な葦が大量に必要となる。
ゆえに継承の儀の際は用いることが叶いませんでしたが、今ならば古き術を蘇らせ、力になることができましょう。
レディロク
なるほど それなら 実現できそー!
下流域と往来復活 万事好転 さすがモブ―!
リープル
もちろん、プヌティーの扱いには専門知識が必要だから、ちゃんと使い方の獣牧士さんたちに話をつけてあるわ!
諸々の費用はちょっと重いけど・・・・・・
心の算盤が言ってるわ、今こそ、さらなる投資をすべきだと!
というわけで、私たちは動くわよ!
「飛ぶよプヌティー大作戦」の完遂に向けてね!
―ゲヌハヌ
特別顧問殿だけにお任せするのは忍びないですから、従業員として、お手伝いに参りましたぞ。
ほかの者も、手が空きしだいやって来るかと。
リープル
安心したわ、上流域の観光が実現しそうで!
ハヌハヌさんとモブリンさんのご協力には、利益で報いましょう!
さて、私たちは早速「おまじない」の準備にかからないと。
手分をするとして、まずは・・・・・・。
ゲヌハヌ
おまじないには、大きな像が必要となります。
材料は大量の葦と、魔力を込めた風切り羽を織り込んだ布・・・・・・布のほうは、我々ハヌハヌ族がご用意しましょう。
リープル
あとはもちろん、プヌティーを連れてこないとね。
トライヨラに用事もあるから、そのあたりは私が請け負うわ。
行きがけにウケブさんと、停留用の柵を作る相談もしてくるわよ。
となると、力仕事で申し訳ないけれど、お願いしてもいいかしら。
さにすとさんには、葦の用意を。
ゲヌハヌ
そういうことでしたら、金渦水田のゴナハヌにお声がけを。
仔細は伝えておりますので、刈り頃の葦を教えてくれるでしょう。
リープル
それじゃ、早速行ってくるわ!
準備が進んだ頃に、また!
ゴナハヌ
やあ、やあ、お客人!
族長から聞いたよ、古いおまじないのために葦が必要なんだって?
ひとつ向こうの水田の葦なら刈り頃だから、入用ならば、遠慮なく持っていってくれて構わない。
なんせ、君たちのおかげで育った葦なんだから!
最近じゃ観光で来た人が水田を見ていくことも増えてね。
体験だって言って、葦の手入れを手伝ってくれたりもするんだ。
なんだか、なんだか、嬉しいよねえ。
そろそろ次のイヒーハナ祭の準備も始まるから、君にもまた、楽しんでもらえるといいなあ。
・・・・・・おっと、あんまり引き留めちゃだめだね、葦刈りがんばって!
青々とした葦を5束ほど刈ったら、それをコザヌア・キーのラヌハリに届けてあげるといいよ。
―ゴナハヌ
ある程度刈ったら、それをコザヌア・キーのラヌハリに届けてあげるといいよ。
僕らもあとで手伝うからね。
ラヌハリ
ようこそ、ようこそ。
伺っておりますよ、葦を届けにきてくださったのですね!
おやまあ、こんなにたくさん!
ありがとうございます、仲間が刈った葦とあわせて、像づくりに使わせていただきますよ。
このあとは、私たちの魔力を含む風で乾かして、大きな像に組み上げるんです。
そこに、特製の布で作った衣を着せれば、完成ですね。
あとは、あとは、こちらの仕事ですのでお任せを!
貴方はひとまず、旅行公司に戻ってみてはいかがでしょう?
―ラヌハリ
旅行公司のお客さん、よくコザヌア・キーにいらっしゃるんです。
皆さん、キシャイヒー様の伝承を興味深く聞いてくださってねえ、私もなんだか、毎日が楽しいんですよ。
リープル
あら、おかえりなさいさにすとさん。
私もさっき戻ったところで・・・・・・プヌティーたちも、もうすぐ到着するはずよ。
プヌティーが飛べるようになったら、いよいよアースンシャイア方面の観光ができる。
壺匠さんの逸品を現地で買える旅行企画なんかも進んでるのよ。
停留柵を作ってもらえるよう、ウケブさんに頼めたし・・・・・・あとは像が完成して族長さんたちが来るのを待つだけだわ!
ザヌハリ
風よ、風よ、像に宿り、彼らに高きへ舞う衣を授けん・・・・・・!
一同の尽力により、「トラル旅行公司」の施設に、プヌティーの駐留場と風の像が完成した!
プヌティーたちを飛ばせられるようになったことで、今後はコザマル・カ上流域も観光できるだろう。
旅行公司のさらなる発展に向け、今後も活動を続けよう!
―リープル
プヌティーが飛べるようになったことで、上流域との物流も戻りつつある。
私たちの目指す「地域の活性化」に、良い影響が出てるみたい。
ういうい、嬉しいわね!
まあ、ここまでの儲けはほぼつぎ込んじゃったから・・・・・・しっかり巻き返していかないとだわ!
キーベリ
これは特別顧問殿、なにかお困りですかな?
私にわかることでしたら、何なりとお答えいたしましょうぞ。
さにすと
ここはどんなところだ?
キーベリ
ここはご存知、トラル旅行公司コザマル・カ事業所。
地名としてはもとの「ポガ停船所」を引き続き用いておりまして、ポガとは、ハヌハヌ語で「果物」の意味なのだとか。
この一帯は先日の大嵐で荒れ果てていたのですが、リープル社長がハヌハヌ族長のザヌハリ様と交渉し、土地の使用や建物の建築を許可いただいた経緯がございます。
しかし、まさか空飛ぶプヌティーに乗って上流域を観光するなど、いったい誰が想像できたでしょうか。
しかし獣牧士と業務提携することでプヌティーの世話を一任でき、私ども従業員の仕事量はほぼ変わらず・・・・・・。
いやはや、リープルお嬢・・・・・・社長の手腕はさすがでございますよ。
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