「失くした記憶」
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ストーリーテキスト
クライヴ
支度は、もういいのか?
なら、さっそく向かうとしよう。
それで、詩人の男が言っていた街・・・・・・グリダニアには、どうやって?
飛空艇・・・・・・そんなものがあるのか・・・・・・。
いや、おまえを疑っている訳じゃないんだ。
ともかく、その飛空艇に乗れるという、「ウルダハ・ランディング」とやらに行ってみるとしよう。
クライヴ
リフィル・・・・・・もしや、飛空艇とは「空を飛ぶ船」のことか
そうか、空を飛ぶというのは、当たり前のことなんだな・・・・・・。
リフィル
飛空艇に乗るのは初めて?
クライヴ
ああ、初めてだと思う。
俺は、自分の持っている武器が「剣」だと知っている。
それをどう使えばいいのかも理解できている。
記憶を失くしたと言っても、身につけてきた常識が失われた訳じゃないらしい。
だが、飛空艇と聞いて、俺は酷く驚いて、信じられないと感じた。
おまえにとって当然である物に対して、だ・・・・・・。
駄目だ、わからない。
俺は、どこから来たんだ・・・・・・。
いや、ここで考え込んでいても仕方ないな。
行こう、グリダニアへ。
クライヴ
まったく、飛空艇には驚かされたよ。
あの風、あの振動・・・・・・今もまだ動揺しているくらいだ。
・・・・・・それで、ここがグリダニアか。
ウルダハとはずいぶんと様子が違った街なんだな。
さて、どこにいけば・・・・・・。
リフィル。
この街の主だったところに案内してくれるとありがたい。
―クライヴ
この街は、住人の姿もウルダハとは違っているようだ。
景色だけでなく、行き交う人にも驚かされる。
クライヴ
ここは酒場か・・・・・・俺のいたところにも、こんな場所が・・・・・・?
いや、駄目だ・・・・・・。
微かに引っかかるものはあるが思い出せない。
すまないが、ほかの場所も案内してくれるか?
クライヴ
あれは、チョコボ・・・・・・!?
知っている・・・・・・知っているぞ・・・・・・!
それに、知っているだけじゃない・・・・・・。
俺も、以前は自分のチョコボを飼っていたんだ。
だが、あれはいつ・・・・・・どこで・・・・・・?
クライヴ
クリスタル・・・・・・大きいな・・・・・・。
まさか、マザークリスタル・・・・・・?
いや、違う・・・・・・。
マザークリスタルは途方もない大きさで・・・・・・。
くっ・・・・・・思い出そうとすると、頭の中で霞が広がるようだ・・・・・・。
クライヴ
本当に美しい街だな。
リフィル
グリダニア、気に入った?
クライヴ
ああ、いいところだ。
自然が豊かで、人々の表情も穏やかに見える。
ただ、違和感を覚えるんだ。
俺のいた場所にはなかった穏やかさと言うのか、何かが引っかかって・・・・・・
双蛇党の哨兵
報告、定期巡回にて異状は確認されず!
イクサル族も静かなものでガルーダの姿も確認されておりません!
ボルセル大牙佐
ご苦労、了解した。
クライヴ
ガルーダ、だと・・・・・・!?
おい、あんた!
さっき、ガルーダって・・・・・・
ぐっ・・・・・・。
ボルセル大牙佐
君、大丈夫か・・・・・・?
リフィル・・・・・・こちらの彼は、いったい?
身元不明の記憶喪失者だって?
ガルーダとのことを気にしていたようだが・・・・・・。
クライヴ
ガルーダ・・・・・・俺は・・・・・・ガルーダと、戦ったことがある・・・・・・。
たしかに、そう感じるんだ。
頼む、教えてくれ・・・・・・。
ガルーダについて知れば、もっと過去を思い出せるかもしれない。
ボルセル大牙佐
ガルーダとの戦闘経験があるとなれば、グリダニアにとっても恩人も同然だ。
決して捨て置けない。
だが、こうした状況で頼りになるのは、やはりあの御方・・・・・・ガルーダに関する知識に加え、癒やしの力をお持ちの彼女なら、きっと力になってくださるはず。
碩老樹瞑想窟に連絡を入れておく。
君は、お二方の案内をするように・・・・・・。
双蛇党の哨兵
かしこまりました!
旧市街の「豊穣神祭壇」にお越しください。
私にお声がけいただければ、面会の場までご案内いたします。
―クライヴ
記憶を取り戻すには、ガルーダについて知る必要がある。
俺の勘が、そう告げているんだ。
双蛇党の哨兵
面会の場は、この先にある「不語仙の座卓」です。
ご案内いたしますので、そちらでお待ちください。
カ・ヌエ・センナ
お待たせいたしました。
ボルセル大牙佐から大筋のことは伺っております。
そちらの彼が・・・・・・?
お初にお目にかかります。
私の名は、カ・ヌエ・センナ・・・・・・ここグリダニアの指導者のひとりとお考えください。
クライヴ
丁寧な挨拶、痛み入る。
俺の名はクライヴ。
ただ、それ以上のことは・・・・・・。
カ・ヌエ・センナ
どうかお気になさらずに。
今は、あなたの記憶を取り戻す方法について考えましょう。
たしか「ガルーダ」の名に聞き覚えがあると伺いましたが・・・・・・。
クライヴ
ええ、その言葉を聞いたとき、おぼろげに戦いの記憶が頭によぎりました。
ガルーダについて、聞かせてもらえませんか?
カ・ヌエ・センナ
承知しました。
ガルーダとは、かつてこの森に暮らしていた種族、イクサル族が信奉する神のこと。
その姿は、半ば鳥のような有翼の女性であり、風を自在に操る機能を持ちます。
何より恐るべきは、嵐の如き気性の激しさにありましょう。
リフィルもまた、蛮神として召喚されたガルーダと相対したことがあります。
クライヴ
その風貌・・・・・・俺が戦った相手も、よく似ていた気がする。
だが、神と呼ぶ存在だったのか・・・・・・?
いや違う、もっと人の意思のようなものが・・・・・・。
異邦の詩人
おそらく、彼が知るガルーダは、エオルゼアの蛮神ではありません。
なぜなら、彼は異界より来たりし稀人なのだから。
カ・ヌエ・センナ
それは、どういうことでしょう?
クライヴ君が発見された場所の周辺で、冒険者の手を借りて、聞き込みをしてきたのです。
ですが、ひとつとして目撃証言を得ることはできませんでした。
異邦の詩人
彼の頬には、独特の文化を感じさせる入れ墨が刻まれている。
こんなに特徴的な人物が、誰の目にも留まることなく、旅することなど可能でしょうか?
そこで思い出されるのが、異なる世界から迷いこんできた者たちの存在・・・・・・。
過去に、幾度かそうした事例が報告されているのです。
クライヴ
俺の入れ墨・・・・・・これはベアラーの・・・・・・!
カ・ヌエ・センナ
痛むのですね・・・・・・?
クライヴ
いくつかの言葉が思い浮かんできたのですが、その記憶に触れようとすると、耳鳴りがして・・・・・・。
ガルーダ、ベアラー、そして、イフリート・・・・・・。
カ・ヌエ・センナ
また蛮神の名を・・・・・・。
しかし、その痛みは心が見せた幻でしょう。
私は癒やしの魔法を修めていますが、クライヴさんの身体に、不調の影は感じられません。
その苦しみは、怪我や病とは異なるもののはずです。
人は極度に辛い体験をしたときに、その事実を否定しようと、自ら記憶を封じることがあるのだとか。
認め難い事実と向き合うことを無意識に拒絶し、痛みという形で、心を守ろうとしているのでしょう。
クライヴ
認め難い事実・・・・・・それと向き合わない限り、俺は・・・・・・
異邦の詩人
大丈夫、僕たちがついている。
運命に導かれるように出会ったんだ。
とことん付き合うさ。
クライヴ
本当に俺は異なる世界に迷い込んで・・・・・・。
しかし、記憶を取り戻すために、認め難い事実と向き合うと言っても・・・・・・。
その記憶がないというのに、どうすればいい?
異邦の詩人
混乱するのも無理はないさ。
だが、この僕に考えがある。
ただし、荒療治ともいえる方法でね。
戦いの力によって、心を縛る鎖を断ち切る必要がある。
完全とはいえないクライヴ君では、不安もあるだろう。
そこで君の出番だ。
決して交わることのないはずの、ふたつの星が出会った意味は、ここにあるのだと僕は考えている。
たとえ茨の道とわかっていても進む覚悟があるなら、この先にあるアプカル滝で待っていてくれ。
戦いの準備を忘れずに頼むよ。
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