「疲労回復ジュースクラフト！」
シェーロジャ
さにすと、来てくれたのね。
チェリモヤジュースのことだけど･･････実は･･････
これが、すこぶる評判がいいの！
マムージャ族の美男美女から、「鱗つやつやジュース」なんて噂されるほどに！
あんまり頼まれるものだから、チェリモヤへの苦手意識だって、もう吹っ飛んじゃったわ！
この調子でいけば、売り上げは伸びていくはず。
勢いが衰えないうちに、新たな試作品を頼みたいの。
次は、モブリン族向けのジュースを作りましょう。
彼らのうち、トライヨラに住む人は、荷運びや採集業を営んでいることが多いの。
体力仕事だから、疲れを癒やすジュースが喜ばれるはずよ。
でも、モブリン族の好みは独特でね。
腐茶という、鼻の曲がるような匂いのお茶を好むとか･･････。
そんなものを店で出せば、営業停止待ったなしね。
だから代わりになるものとして、アロエを発酵させて使うのはどうかと思っているの。
発酵させたアロエの香りは鮮烈だけど、フルーティーよ。
モブリン族の好みを満たしつつ、ほかの部族にも興味を持たれるはず！
でも、疲れを癒やすには効果が今一歩、足りていなくて、その辺り、貴方の腕前を頼っていいかしら？
ありがとう。
それと、ね･･････ハレナルクに試飲を断れれたこと、覚えてる？
私、どうしても彼からも意見を出してほしくて。
特に今回は、モブリン向けの･･････クセの強いジュースになるから、彼の協力が不可欠だわ。
ハレナルクがつい頷いてしまうような、魅力たっぷりのジュースを準備して、もう一度だけ、飲んでほしいってお願いしたいの！
ふふ、頼もしいわ。
それじゃあハレナルクが素材を集めに行ってるあいだに、「ロトンアロエジュース」を完成させましょう！
シェーロジャ
こ、この鮮烈な香り･･････！
疲労を癒やす効果に加えてこの芳しさ、モブリン族ならきっと飛びついてくれるわ！
か、完成したわね･･････！
発酵アロエに、疲労回復効果のあるトマトも加えて、おいしさと危険さのギリギリを目指すなんて･･････！
これならモブリン族も喜んでくれると思うけれど、ハレナルクが飲んでくれるかどうかね･･････。
ハレナルク
フゴォ･･････フゴォ･･････！
なにこれ なにこれ とてとて良い匂い！
シェーロジャ
さにすとが用意してくれたものでね、疲れがとれる効果もあるのよ。
ハレナルクが採った果物のジュース、お客さんから好評だから、これを飲んで、今後も頑張ってもらえると嬉しいわ。
うんとやる気を出して、ね。
ハレナルク
好評･･････？
モブの果物 大好評ー？
シェーロジャ
今はまだマムージャ族向けのジュースしか作れていないから、評判の声は限られたものだけれど･･････。
３人で頑張れば、いつか必ず「大好評」になるはずよ。
そのジュースが、本当にモブリン族好みの味かどうか･･････それを貴方に確かめてもらえたら、嬉しいわ。
ハレナルク
モブリン族 マスク外さぬ 人前でー 飲み物 もらって 家で飲むー
シェーロジャ
作ったジュース、受け取ってくれてよかった。
貴方のおかげだわ、さにすと。
ハレナルク
部族の特徴 知り尽くす･･････ 店主はもはや お医者さまー？
シェーロジャ
い･･････いえ、医者なんかじゃないけど･･････
ただ･･････私はかつて、「呪術医」を目指していたの。
呪術医とは、薬草や果実によって作られる薬と、治癒魔法を組み合わせて、人々を救う役職。
優れた頭脳と高い魔力が求められる賢士階級のひとつよ。
私の父親も呪術医でね。
部族を問わず、トライヨラで多くの命を救ってきた。
そんな父の姿に憧れ、私も魔力に優れたブネワ族として、持てる力で人の役に立ちたい、と･･････そう思っていたわ。
フゴォ･･････フゴォ･･････ だから豊富 店主の知識･･････ 人の健康 守るためー？
栄養学や各部族の特徴について、多少の心得はあるわ。
･･････とはいえ、今はその夢は諦めて、しがないジュース屋の主をしてるわけだけど。
何はともあれハレナルク、そのジュースを飲んだら感想を教えてちょうだい？
ハレナルク
フゴォ･･････フゴォ･･････ 飲みたい 早く 今すぐに･･････
マスクにヨダレ 垂れそうにゃー･･････
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