サブタイトル「迷いの生まれた復讐」
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【前回のあらすじ】
【ストーリー】
ディカイオシュネーを探すべく、フッブート王国最後の装飾品である「双頭狼の爪」を探すさにすととグランソン。
ブラ=エンニ茸窟で以前フッブート王国に仕えていたスール=オールと出会い、前進することができた。
グランソンがスール=オールへの対価の課題を終えたようなので、話を聞くことに。
ブランデンと旧知の間柄にある彼なら、何か手がかりを知っているのではないだろうか。
フッブート王国の三国宝を集めて回っている事を伝えると、ブランデンの未だに消えぬ忠義心に関心を示した。
一方で、グランソンには少し焦りが見えている様子。
のんびり応えるスール=オールに苛立ちを隠せない。
ディカイオシュネーやブランデンについてを語るスール=オール。
しかし、グランソンは「ミリンダを殺した憎むべき復讐の対象」であるがゆえ、名前なんてどうでもいい、と。
ついには苛立ちを表面に出しながら痺れを切らし、「双頭狼の爪」の在処を教えろと脅迫した。
感情的になりすぎだって。
説明が少ないんだから、もっと順を追ってお話をしないと・・・・・・。
指輪を渡すには対価が足りないと言われさらに激昂。
力づくで指輪の在処を聞き出そうとするグランソンに対し、落ち着いた声でスール=オールは諭す。
ブランデンが罪喰いに利用されることは、彼のことを気に入っていたスール=オールも我慢にならない。
とはいえ何も知らないままでは事が進まないだろうと、リェー・ギア城で昔話をしてくれるという。
急いでも何もいいことはないのはこれまで生きてきた中で経験してきたことだ。
だからここはゆっくりスール=オールの言うことを聞いてみようではないか。
場所をリェー・ギア城へと移し、スール=オールからの昔話に耳を傾ける。
今でこそ「リェー・ギア城」と呼ばれた場所も、フッブート王国時代では「グリュネスリヒト城」という名だった。
その城に仕えていたスール=オールは、100年前に発生した「人が魔物化する事件」の調査を行っていた。
当然ブランデンも王国騎士としてこの事件の捜査をしていた。
越える力で見たように、ソールディア姫様も自ら調査に乗り出していたが、魔物化した住民を傷つけることをためらい、その隙を突かれて負傷してしまった。
姫を危険にさらしたとして糾弾されたブランデンは、騎士の称号を剥奪され、王国を後にすることとなった。
姫が自ら前線に出ることを選んだとはいえ、現場主義の考え方はやはりどの国でも同じようだ。
だが、しばらくして魔物化事件の解決を請け負ったアルバートら冒険者一行のメンバーの中にはブランデンの姿があった。
ということは彼なりに恩返しの形を取ったわけか。
ソールディア姫とブランデンはかつてのように魔物化事件を捜査するようになり、その中で二人は強い信頼関係に結ばれていた。
だが、事件の黒幕である宮廷魔道士タドリクを追い詰めたことで、転機が訪れた。
宮廷魔道士タドリクってさっきの超える力で普通にしゃべっていた男じゃん。
裏切り者がこれほど近くにいたのか。
そこまで話を聞くと、またしても超える力が発動。
事件の首謀者が宮廷魔道士であることが確定した場面だった。
宮廷魔道士「タドリク」は人を魔物化する力を利用し、王国を手中にすることをもくろんでいた。
ただ、ブランデンたちが目の前に立ちはだかる。
交戦の結果、タドリクは敗れたが、死に際にソールディア姫を道連れに魔法をかける。
ブランデンが素早く駆けつけるも、時すでに遅し。
ソールディアはタドリクの魔法を受け、今にも魔物化しそうになっていた。
姫は自分が魔物になるとわかっていたので、ブランデンに自分を殺すよう指示をした。
これまで慕ってきた人を己の手で斬らないといけないこの心境にぐっとくる。
よくあるパターンの演出だけど、こういうのってやっぱり心情難しいよね。
最愛の人を自らの手によって・・・・・・ってグランソンと同じじゃん。
ブランデンがソールディアを斬り伏せ、どんな犠牲を払ってでも自分の正義を成して見せる、と決意を表した。
今見た光景を、スール=オールとグランソンにも共有する。
グランソンはブランデンが自分と同じような境遇であったことに戸惑いを隠せない。
「怨み」という感情の矛先が霧散してしまったからだろうか。
情報を整理するためにも、改めてプラ=エンニ茸窟へと戻る。
プラ=エンニ茸窟へ戻ると、スール=オールが昔話の続きをした。
彼がソールディア姫に仕えていたのは、大恩があるから。
かつて獣に襲われて死にかけていたスール=オールを、ソールディアは救ってくれたという恩がある。
命という対価を姫から与えられてしまったので、命を懸けて姫に尽くさなければ得なくなった、という表現の方が正しい気がするw
ソールディアが最期まで信じたブランデンの亡骸を救わなければならないとまで思っているという。
この人もなかなかの忠誠心をお持ちでらっしゃりますなぁ。
これまでブランデンとディカイオシュネーに対する憎しみが、復讐心を力に変えていたが、ブランデンの過去を知った今、かなり気持ちが揺らいでいる様子。
その状態では迷いを生み、肝心なところで失敗してしまう。
よくあるRPGのパターンや!
少し考えさせてくれ、と席を後にしたグランソン。
精一杯考えるといい。
私は、今生きている自分の気持ちを優先すべきだとおもうね。
グランソンの決意ががっちり固まるまで、気長に待ってやることにした。
第6章外伝「正義の英雄④」へ続く。
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