「毒を消す者、耐える者」

ローシュカナ
ああ、ちょうどいいところに来てくれたわ!
実はね、協力を申し出てくれた駆け出し冒険者のふたり・・・・・・ウィスルムとゼリグから、連絡があったの。
なんでも、エルレットたちの目撃情報が入ったみたいで、今、高地ラノシアへ探りに向かってくれてるわ。
ワタシも行くと言ったんだけど、ここは任せろって・・・・・・。
がんばって情報を持ち帰るから、「エールポート」で落ち合おうと言われてね。
ひとまず、向かってみましょう。
ローシュカナ
アナタを待っているあいだにカルク見て回ってみたけど、ウィスルムとゼリグは、まだ戻っていないみたい。
やっぱり、ワタシたちも追いかけた方がよさそうね・・・・・・。
ここから高地ラノシア方面に向かってみましょう。
ウィスルム
よお、あんたら・・・・・・遅くなって悪ぃな。
ローシュカナ
ふたりとも、おかえりなさい!
無事でよかった・・・・・・。
さっそくで悪いんだけど、エルレットたちの動向について、教えてもらってもいいかしら?
ウィスルム
情報のとおり、連中は見つけたぜ。
ただ、追跡してる最中にトチっちまってよ・・・・・・。
奴らが連れている魔法人形に、見つかってしまった。
しかも、数がかなり多くて、僕たち程度の力では、到底勝ち目がなくてな。
で、情けねぇことに敗走してきたはけだが・・・・・・奴らがブロンズレイクを渡ろうとしてるのはわかったぜ。
小舟に魔法人形を積み込もうとしてたんだ。
となると、今度はキャンプ・ブロンズレイクのあたりで、何かしでかすつもりかもな。
ゼリグ
もちろん、そのまま東ラノシアへ抜ける可能性もある。
いずれにせよ、奴らを追いかけるなら、ひとまずキャンプ・ブロンズレイクを目指すのが妥当だろう。
僕たち新米風情では、ここまでが限界みたいだ。
決定的な情報がつかめなくてすまない。
ローシュカナ
そんな、謝らないで。
むしろ無茶をさせてしまってごめんなさい。
ウィスルム
いやいや、それこそ気にすんなって!
あの連中に腹立ててんのは、俺らも同じだからよ。
ゼリグ
ふたりに必要な情報を届て、彼らに一矢報いることができるなら、それがなによりだ。
さて、全速力で長距離走って疲れたから、僕たちは少し体を休めてくるよ・・・・・・。
あなたたちが強いのはわかっているが、奴らを追うなら、どうか気をつけて。
ローシュカナ
たしか「キャンプ・ブロンズレイク」へ行くには、ここから高地ラノシアに出て、湖を渡るのよね?
急いで向かうとしましょう。
ローシュカナ
ここがキャンプ・ブロンズレイクね・・・・・・。
さっそく情報を集めましょうか。
ルガディン族の療養者
あはははっ!
豚の着ぐるみが飛び回って見えるわー!
ヒューラン族の療養者
だっはははは!
はぁ、はぁ、笑い過ぎて苦しくなってきた・・・・・・!
ローシュカナ
この笑い声・・・・・・上のほうからかしら?
進んでみましょう!
ローシュカナ
アナタ、まさか温泉に毒を・・・・・・!?
エルレット
そうそう、大正解ー!
さすがに丸ごと毒水にはできなかったけど、みんな幻覚の毒で笑い転げてて、おもしろいでしょ?
ローシュカナ
さにすと、お湯から少し離れておいて。
エルレット
あっは、お友だちをかばうなんて、お姉さん優しいー!
幻覚に惑わされないよう、せいぜい気をつけ・・・・・・?
ココノワ
エルレット、どうかしました?
エルレット
ひぃーーっ!!
不気味な人形みたいな顔をしたココノワが見えるんだけどぉ!?
ココノワ
ちょっと、何やってるんですか。
エルレット
蒸発した毒、吸っちゃったみたい・・・・・・!
あははは、やばい、やばい、おもしろすぎでしょー!
ふふ、ふふふ・・・・・・!
隠れ家まで戻れば、調合しといた解毒薬があるんだけど、持ってくるの、忘れちゃったんだよねぇ!
ココノワ
自分のイタズラにひっかかるとか、仕方のない人ですね。
これはもう、撤収するしかないか・・・・・・。
ローシュカナ
こんな騒動を起こしておいて、アナタたち、また逃げるつもり?
ココノワ
エルレットがこんな状態ですから、そもそも、僕は戦闘とか苦手なもので・・・・・・。
あ、追いかけてこないでくださいよ?
まさか、幻覚を見ている客を放置なんてしませんよね。
エルレット
ふふ、これはまだお試しだし、今度は島全体に毒をばらまいて、イタズラしちゃうもんねー!
ローシュカナ
よかった・・・・・・。
お湯からも毒気がなくなったみたい。
さにすと
流れ出た毒はどうなる?
ローシュカナ
仕掛けた毒にエルレット自ら引っかかってくれたから、祭器の使われた時間はとても短かったみたい。
おかげで、毒化したお湯の量と毒性も抑えられたわね。
それに、キャンプ・ブロンズレイク内を流れるあいだにも、毒は蒸発して薄まるから、すぐに無害化していくわ。
煙幕の酷いに臭いが次第に消えていくのと、同じようなものよ!
でも、本来なら祭器の力で付与した毒は「エスナ」での治療や、何らかの方法で打ち消す必要がある・・・・・・。
無毒化の効果も同様だからこそ、食料に仕えるわけだからね。
され、気になることはいろいろあるけど、まずは、キャンプ・ブロンズレイクを見回ってみましょう。
ワタシは念のために、お湯の状態をたしかめておくわ。
アナタは、幻覚に惑わされている人の手当てをお願い。
困惑するヒューラン族
ふふ、ふふふっ!
もう笑わせないで、お腹が痛い・・・・・・!
うわぁ、お手数をおかけしました!
お湯に浸かってはいなかったんですけど、毒の混じった湯気を吸ってしまったようで・・・・・・。
ブロンズレイクの周辺を魔法人形がうろついていたと、療養者さんから聞いて気にはしていましたが・・・・・・。
こんな騒ぎになるとは、まいりましたよ。
騒ぎを解決してくださって、ありがとうございました!
私も皆さんの様子を見回ってきますね。
笑いつかれたララフェル族
ひぃぃ、もう勘弁してくれ!
笑いすぎて、い、息が苦しい・・・・・・!
はぁ、はぁ・・・・・・笑いすぎて、つらくなるなんて・・・・・・。
怪我を癒そうとここまで来たってのに、まさか、こんな騒動に巻き込まれるとは思わなかったよ。
悪さをしてた連中、あんたらが追い払ってくれたんだろ?
幻覚も治してくれて、本当にありがとな。
疲れてしまったから、少し温泉から離れて涼んでくるよ。
楽し気なミコッテ族
あははは!
変な着ぐるみの人が踊り続けてるんですけ―!
あれっ、変な着ぐるみの人が消えた・・・・・・?
ずーっと踊りまくってるから、催しか何かと思ってたけど、そういうわけじゃなかったですかー。
おもしろい幻だったけど、笑い続けるのも体力使うし、エスナをしてくれて助かりましたー!
それじゃ、スパイスワインのおかわりをもらって、気分転換してきますー!
ローシュカナ
さにすと、そちらはどう?
幻覚を見ていた人の治療は終わったのね。
おつかれさま、こちらも温泉の安全は確認がとれたわ。
さてと・・・・・・それじゃあ、さっきの騒動について少し話しましょう。
実はワタシ、祭器の力で扱える毒に、幻覚を見せるものがあるなんて知らなかったのよ。
普段の狩りで使う、目くらましや麻痺の毒は知ってたけど・・・・・・。
どうやらエルレットは、想像以上に祭器の力を使いこなせてるみたい。
でも、「無毒化」の力には気づいていないようだったわ。
幻覚をあの場で治せたのに、彼女はそうしなかった・・・・・・きっと、毒を付与することしか頭にないのね。
それと、気になったことがあったんだけど・・・・・・。
エルレットは幻覚を見ていたのに、彼女の近くにいたココノワは、平気そうにしてたわ。
リムサ・ロミンサでのことを思い出してほしんだけど、彼、毒が付与されている果物を齧ってみせているのよ・・・・・・。
どうして毒が効かないのか、何か心当たりはないかしら?
さにすと
ウルダハの女王は、毒を盛られたが無事だった。
ローシュカナ
女王様の昏睡毒って、穏やかじゃない話・・・・・・。
でも、デューンフォークの伝統的な暮らしを通じて、毒に耐性があったおかげで、目覚めることができたのね。
ワタシにはココノワがデューンフォークかわからなかったけど、アナタが見たかぎりでは、そうだったと・・・・・・。
だったら、毒に耐性があるのも納得だわ。
それにしても、あえて微毒を口にして耐性をつけるなんて、無毒化で対策を講じてきたワタシの部族とは正反対。
そういう毒との付き合い方もあるのね・・・・・・。
さて、ここの騒動も落ち着いたことだし、ひとまず「リムサ・ロミンサ」へ戻りましょうか。
ローシュカナ
さにすと、アナタがいてくれたおかげで、温泉でみんなを助けられたわ。
同行してくれて、本当にありがとう。
けど、エルレットの残した言葉に不安があるわね。
島全体に毒をばらまくと言ってたから・・・・・・。
毒を扱う力を本気で悪用したら、多くの死者が出かねない。
彼女の「イタズラ」は影響がどんどん大きくなってるから、なんとしてでも、祭器を取り戻さないと。
今回情報をくれたウィスルムとゼリグに差し入れをしつつ、ワタシのほうで、エルレットたちの動向を探っておくわ。
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