サブタイトル「最終決戦」
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【前回のあらすじ】
【ストーリー】
エメトセルクの用意した終末幻想アーモロート。
第三霊災までを再現したその場所は、想像を絶する規模を誇る災害に見舞われていた。
最奥の幻獣「メガセリオン」を討伐し、目の前に現れたエメトセルク。
まだまだ彼の力には及ばないと持論を展開。
ならどうすれば実力を認めてくれるのだろうか。
アリゼーが想いを背負ってエメトセルクにぶつかる、もあっけなく弾き飛ばされる。
ただ未来を見据えている暁メンバーは決して屈しない。
いつかは途絶え消えゆく存在であっても、それは今を諦める理由にはならない!
歩みを進めるうちに先に待つ誰かの元へたどり着けるかもしれない。
未来を継がれることを望んでいるのは、エメトセルクも同じではないのか?とウリエンジェが問う。
しかしエメトセルクも折れない。
当然、話の軸が圧倒的に違い過ぎるから、暁のメンバーが紡ぐ言葉は全て戯言にしか聞こえないのだろう。
と、さにすとの内側から光があふれ出してくる。
サンクレッドがエメトセルクから隙を生み出し、リーンがその隙にさにすとから溢れる光を抑え込もうとする。
さにすとの横にはアルバートが立ち、声をかけてくる。
“あと1歩進む力があったら、この世界を・・・・・・すべての世界を救えるか?”
もちろんだ!あと1歩、力を分けてくれ!!
あふれ出る光を制御し、立ち上がるさにすとに対しエメトセルクは過去の「何か」を重ね合わせた。
それはヒュトロダエウスが言っていた「思い入れがある」なにかなのだろうか。
エメトセルクの少しの隙を突き、水晶公が囚われていた檻から死に物狂いで抜け出し背後を取る。
”ひとたび我らに力を貸したまえ、彼方の勇士、稀なるつわものたちよ!!”
この掛け声とともに新たな強者を召喚する。
エメトセルクとの最終決戦だ。
最後の裁定が始まる。
勝者の歴史が続き、敗者は反逆者として名を記される。
漆黒の反逆者として。
エメトセルクの座に就きし者「ハーデス」と最後の戦いを繰り広げる!!!
アシエンが誇るオリジナルであるハーデスの力はこの世のモノとは思えない強さだった。
あらゆる攻撃に耐え、光の力を胸に闇を打ち砕く。
死闘の末、ハーデスを追い詰めることができた。
しかし、彼はアシエン。
肉体は滅びようとも闇のクリスタルがあれば何度でも蘇る。
サンクレッドが乱入し、ガンブレードで砕いた白聖石がハーデスに埋め込まれていく。
あとは白聖石に大量のエーテルを流し込むだけだ!!
ハーデスも簡単にはいかない。
内部から白聖石を排除しようと力を放つ。
ウリエンジェの掛け声とともに、アルバートの魂は彼の持っていた斧と姿を変え、エメトセルクを貫き、霧散していった。
かつてルイゾワがバハムートを貫いたときのように・・・・・・。
エーテルの残滓で目の前に立つエメトセルクは最後に一言、
“ならば覚えていろ。私たちは、確かに生きていたんだ”
と言い放った。
孤独に身を置いたエメトセルクや古代人は、この世界を創出したということを覚えていてほしい、記憶の片隅に置いておいてほしいという想いにあふれていた。
どうしてこの世界が生まれたのか。
どうしてハイデリンやゾディアークが創出されたのか。
誰がこの世界を守ったのか・・・・・・。
様々な思いが詰まったこの言葉をしっかりと胸に刻む。
勝者が歴史を継続する。
このことを体現したかのように、エメトセルクの闇とさにすとの溢れる光を相殺させ、さにすとの中の光が消え失せた。
エメトセルクは最後まで有言実行、己のプライドを貫いたというわけか。
水晶公がこれまでの行いを謝罪した。
さにすとなりの労いの言葉を彼にかけてやった。
“おはよう、グ・ラハ・ティア”
水晶公改め、グ・ラハ・ティアの目にはこれまでの苦労や肩の荷を撫で下ろす一筋のしずくが零れ落ちた。
全ての光を掃いのけ、第一世界から統合の兆候を消し去ることに成功したのだ。
光を掃い、闇を取り戻した現地では歓喜の輪が広がっていた。
コルシア島のメンバーは海を見つめながらビスマルクが落ちて行った場所をマジマジとみていた。
ふと目線を浜辺にやったグルシルは、複数人の姿を発見した。
それは昏い海の底から這いあがってきたさにすとたち闇の戦士一行であった。
ウリエンジェは泳ぐのが苦手なためか、なかなか地上へと上がってこなかったが・・・・・・w
”―こうして第一世界は救われた。
エメトセルクの遺した魔力が切れれば、アーモロートの灯は消え、もとの海溝に戻るだろう。
グルグ火山もいつかは落ち、あの巨大なタロースでさえ、風と雨に崩れ行く。
この冒険はそうやって、ここからまた始まる世界の、遠い神話になっていくに違いない。
星海に還ったエーテルが、巡り巡って再び命として芽吹くように。
受け継いだ者の新たな一歩が、また別の者を奮い立たせる―”
第6章「漆黒のヴィランズ⑩」へ続く。
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